森のクイズ
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Q森のクイズ No.55

自分の体毛を木に変えた神様って誰?

『日本書紀』の中の逸話に、ある神様が自分の体毛を木に変え、子どもたちに命じて全国に植えさせたのだとか。その神様は誰でしょう?

  • イザナギ
  • スサノオ
  • サルタヒコ
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正解

2スサノオ

『日本書紀』の中に、次のようなエピソードが出てきます。スサノオは「わが子の治める国に、舟がなかったらよくないだろう」と言い、体毛を抜いて木に変え、種類ごとに用途を定めたというのです。ちなみに、ひげを抜いて放つとスギに、胸毛はヒノキに、尻毛はマキに、眉毛はクスになったのだとか。用途については「杉と樟、この二つの木は舟をつくるのによい。桧は宮をつくる木によい。槙は現世の国民の寝棺を造るのによい」ときめたと言います。

『日本略史 素戔嗚尊』に描かれたスサノオとヤマタノオロチ(月岡芳年・画)

原典:恵文社ブックプレス

スサノオの息子のイソタケル(五十猛神、イタケルとも)は、林業の神として信仰されています。イソタケルは妹のオオヤツヒメ、ツマツヒメと共に、スサノオの命令で全国の山々に木種を撒き、紀伊国(現在の和歌山県)に戻って住んだとされています。

伊太祁曽神社(旧称山東宮)

Creative Commons. Some Rights Reserved. Photo by Reggaeman

イソタケル、オオヤツヒメ、ツマツヒメは、現在では和歌山県和歌山市にある「伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)」に祀られています。4月第1日曜日に行われる木祭りは日ごろの木々の恩恵に感謝する祭典。全国の木材関係者をはじめ参詣者で賑わうそうです。

 

参考文献
『日本書紀(上)全現代語訳』(宇治谷孟/講談社学術文庫)

参考リンク
Wikipedia「スサノオ」
Wikipedia「五十猛神(イソタケル)」
Wikipedia「オオヤツヒメ・ツマツヒメ」
Wikipedia「伊太祁曽神社(イタキソジンジャ)」
Wikipedia「ヤマタノオロチ」
伊太祁曽神社〜木の国神話の社〜

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