森林・林業白書には、日本の森の今を伝える取組など、さまざまな「事例」が豊富に掲載されています。それらの中からいくつかの興味深い事例をピックアップしてご紹介します。
※「P.」は森林・林業白書における掲載ページ番号です。
社団法人日本野球機構は、平成22(2010)年3月にフォレスト・サポーターズに登録。「プロ野球の森」と題して、スポーツと森づくりを通じた都市と山村の交流、植樹活動などに取り組んでいる。
第III章 第1節 多様で健全な森林の整備 >(6)国民参加の森林づくり等の推進野生鳥獣による食害対策と森林整備に貢献しようと、熊本県の高校生が捕獲されたイノシシやシカ、アイガモなどの肉を食材にした「猪鹿鳥(いのしかちょう)カレー」を開発。その収益で町有林にクヌギを植栽も。
第III章 第2節 国土保全の推進 >(3)森林被害対策の推進道内の林業労働実態調査によると、平成17(2005)年度以降、林業労働者数が増加。特に39歳以下の若年者が過去10年で倍増し、若返りが進んでいる。
第IV章 第1節 林業の現状と課題 >(4)林業労働力の動向高性能林業機械の利用により、林業の生産性を高める取組が進んでいる。プロセッサ、ハーベスタ、フォワーダ等の機械がその中心。平成22(2010)年は、走行安定性と小回り性能を高めたフォワーダが開発された。
第IV章 第2節 林業の再生に向けた取組>(1)効率的で安定的な林業経営の確立流域の大学や住民、企業を含めた幅広い連携によって、森林再生に取り組む「多摩川源流大学」。平成22(2010)年には源流の小菅村にNPOが設立され、東京農業大学と協力しながら、学生と住民による間伐、遊歩道整備から間伐材の教材利用、苗木の販売などの活動が盛んに行われている。
第IV章 第3節 山村の活性化 >(2)山村の活性化を目指して森林認証を受けた合法で環境に配慮された木材を、住宅メーカーや企業が利用する取組が広がりつつある中、FSC認証材を100%使用した木造のコンビニエンスストア店舗が埼玉県越谷市に開設した。
第V章 第1節 林産物需給の動向 >(4)適正に生産された木材を使用する取組合板原料として国産材を100%使用する大規模な合板工場が、国内で初めて山間部(岐阜県中津川市)に整備された。平成23(2011)年4月から本格稼働しており、年間250〜300万枚の構造用合板を生産予定。
第V章 第2節 木材産業の動向 >(2)国産材利用拡大に向けた取組国有林を国民の森にする取組がさまざまある中、庄内森林管理署では酒田市の保育園と「遊々の森」協定を締結。園児達が森林の中で遊び、下草刈りなどを体験し、自然とふれあう森林環境教育を行っている。
第VI章 第2節 「国民の森林」としての管理経営 >(4)国民に開かれた国有林野